2017年2月9日木曜日

谷博士のフィールドワークへゆく


先月1月に開催された、奈良公園の環境を学ぶ、谷先生のフィールドワークに参加してきました。
今回の内容は奈良公園です。

(写真はJR奈良駅。和洋折衷の旧駅舎は外国人観光客にも人気です。意外と日本人はあまり興味を示してくれないんです・・・この話はまた次回)


谷先生とは・・・環境科学博士。奈良県、関西の天気予報で、花粉量の予報や飛散量を発表している自然環境科学の先生。小学校に年間200回授業に先生として呼ばれたり、大学でも現役で教鞭を取っておられ、大忙し・大人気の先生です。



奈良新聞の小学生新聞でも楽しい記事を読むことができます。
今回から谷先生のご希望で、顔写真と所属が記載されるようになりました(*^_^*)
ハンチング帽がお似合いのおもしろいおじいちゃんです。

こちら。



というわけで、寒空の下、フィールドワークにお出かけです。

鹿サポーターズクラブの新年会も兼ねて、毎年この時期に谷先生の授業が予定されているのですが、ぶっちゃけ、だいたい去年と同じような内容です。というか、毎年同じです。去年聞いたからもぉええわーって人もいますが、個人的には毎年同じでも全く飽きません!

というのも、生態系は一年やそこらで目に見えて大きく変わらないからです。
小さな発見を積み重ねていくのも楽しみです。
谷先生の元気なうちに、貴重な知識に耳を傾けておかないと!と思ってしまうのです。おじいちゃんなので。

↑年月を重ねて、孟宗竹がウドの大木の中心部に生えてしまった写真。実はこの大木、中心部はカラです。真皮は外へ外へとできてくるのです。このあたりはムササビが生息していて、松ぼっくりがエビフライみたいにかじられたものを探しました。
谷先生「このようなおとしものを・・・せーの」

「フィールドサイン!」(糞や食べかすで、どのような生物がいるか分かるんですね。)
と、平均年齢60歳の集団に言わせるのでした。


この調子で、松ぼっくり、杉ぽっくり、メタセコイアぽっくり、モミの鱗片、ムクロジの実などをその場その場でみんなで必死に探したのでした。



↓そうそう、鹿サポの基本的活動は、奈良公園での鹿と人間の共生を図ること、鹿と人間のトラブルを防ぐことなのですが、もちろん奈良公園の生態系を理解していないと、観光案内すらできません。鹿は天然記念物で、野生です。飼って餌をやっているわけではありません。
観光客が人間の食べ物を与えていたら止めに入ったり、なぜ与えてはいけないのかなど、納得してもらわねばなりません。人間が捨てたビニールゴミや紙くずを食べてしまって消化不良で死んでしまう鹿も後を絶ちません。奈良公園にはゴミ箱を設置していないので、持ち帰るよう促すことや、見回り(パトロール)も大切な役割です。


この写真からお分かりのように、木のラインがそろっている・芝が均一、これらは鹿が生息しているよというフィールドサイン。
都市部の中に野生動物が当たり前のようにいる、奈良ならではの光景です。


親子かな??
右の雄鹿、角が切られていますね。これも奈良だから。鹿と人間が安全に共生できるように、「鹿の角切り」という行事で、切ります。角切りは見学もできますよ。

去年6月に生まれた赤ちゃん鹿にとっては初めての冬。冬毛がもこもこしてかわいいですね。
ちなみに!!鹿の子模様の柄は一生変わらないそう。牛とかシマウマもそうですもんね。
という谷先生の楽しいフィールドワークでした。
真面目なことやってんなー!!って思われたかもしれませんが、谷先生はギャグも言いますし、大人も子どもも楽しい授業をしてくれるので、聴く機会がありましたらぜひ思い出してくださいまし!



奈良駅に戻って、、、
旧奈良駅舎、観光案内所とスタバが入っております。
奈良県に貴重な、スタバ!!しかまろくんがお迎え。


去年、春日さんの式年造替でした。綺麗になりましたよ。


近鉄側よりもしっとりしています。
去年だったので、もう撤去されたのですが、春日大社参道の灯篭は夜になったら灯りを灯します。


平城宮大極殿まで、二丁。明治45年に建てられた道しるべです。

灯りのついた旧奈良駅舎もいい感じです。

奈良の環境博士と巡る、奈良公園フィールドワークのお話でした。

0 件のコメント:

コメントを投稿