全国菓子大博覧会に行ってきました。今年は三重県は伊勢市。伊勢サンアリーナでの開催です。(2017年4/21~5/14)
通称、菓子博と言い調理製菓業界に携わる人なら一度は耳にしたことがあると思います、、なんのこっちゃ、ですよね。では軽く説明入ります!
1911年帝国菓子飴大博覧会の流れを汲む、いわゆる日本の菓子業界の展示会です。
今回で27回目にあたり、だいたい平均して4年に一回、日本のどこかの地方都市をメイン会場にして開催されます。
主に和菓子の工芸作品の展示がメインで、洋菓子、スナック菓子の企業ブース、全国の土産菓子等、お菓子を幅広くいろんな視点で見ることができます。
近年の情報はこんな感じです。↓
1989年 松江(島根県松江市は日本和菓子三大所。)
1994年 金沢(石川県金沢市は日本和菓子三大所。同じく!)74万人
1998年 岩手 45万人
2002年 熊本 55万人
2008年 姫路 92万人
2013年 広島 80万人
2017年 伊勢 58万人
このように、全国を巡回し、死ぬまでに地元で開催されたらラッキーと言われてましたが、過去をさかのぼると同じ都市で開催されていたりするので、何の基準で開催地が選ばれているのかは謎です。しかもきっちり何年後という訳でもないのです。
ちなみに、姫路で開催された年はちょうど製菓学校に在学していた頃なので、京都の学校からみんなでバスに乗って行きました。
前例にないほど大盛況だった姫路菓子博、非常に混雑していて入ることすらできないパビリオンがあって、集合時間までに帰ってくるのと、友人たちとはぐれないようにするので必死でした。。(すでにあまり覚えていないです。)
お城巡りでもう何回も行っているけど、これほど混雑した姫路城は、菓子博と平成の大改修ぐらいではないでしょうか。余談はここまでにして、、
JRと伊賀鉄道と近鉄を乗り継いで行きました。
三重へは京都府からはそんな遠出ではないです。三重は東海なのか関西なのか、議論になっていましたが、半分は関西半分は東海とかじゃダメなんですかね。私個人としては、三重県が大好きで、いろんなところで公言しております。特に地名が美しい!
三重県ご出身の友人知人仲間も何人かいまして、話を聞いていたら、地域によって言葉や文化が全然違ってくるのです。三重、面白いよ!!
初めての伊賀鉄道(*^_^*)
伊賀上野城の最寄路線です。藤堂高虎様のお城も素敵です。何年も行っていないので次回はお城メインに行きたいぜ!
森と緑の県民税!奈良県に森林税があるように三重県でも森林税取ってるんだってよ!!
伊賀鉄道から近鉄鳥羽線に乗り換え。最寄の五十鈴川駅で降りて、専用バスに乗ります。
高校時代の茶道部では京都宇治小山園さんの「五十鈴」という銘柄の抹茶を使っていたのですが、その時初めて五十鈴(いすず)という読み方と地名があるということを知り、なんて美しい地名!と心に刻まれることになったのでした。
この子は菓子博応援キャラクター『いせわんこ』
GWを挟むこの季節、いせわんこさん、かなり大変だったと思います。
姫路の時の「しろまるひめ」みたいに、もうちょっとグッズがあればいいのに。。
ちなみに、しろまるひめは菓子博応援キャラクターから姫路城キャラクターに出世いたしました。いせわんこもその後どうなるか分からないけれど、使命はまだ終わっていない!!
今年のゆるキャラグランプリにエントリーしているらしいので、ぜひ投票をお願いします!(・o・)
企業ブースは有名製菓会社が見学ブースを出展。人気のところは行列ができ、このあたりはお子さんに人気でした。平日でもあり、そこまで混んだ印象はなく、スムーズな流れでした。
私の一趣味(?)は企業努力を探す・企業研究をすることなのですが、良いもの・ロングセラー商品は長く愛される何かがあるのです。適当につくったわけがありません。企業の社員さんらが研究に研究を重ね、心を掴む商品が出来上がるのです。そう思いながらお菓子を食べると、、本当に、感動しますよ!!
(駄菓子好きさんには、少年サンデー連載のコトヤマ著『だがしかし』という作品がおすすめだぜ!!)
道具だって大事な一員
屋内のパビリオンでは和菓子で使う木型の展示や、作品展示、各会社のお菓子を集めた展示、各地の有名お土産菓子を展示。ちびっこはつまらないかもしれないけど、大人は結構楽しんでいる様子。もちのろん、私もテンションMAX。
↑たい焼きの型?って話してた親子が隣にいたけど、これはたい焼きの型ではなくて、砂糖菓子や和菓子の上生菓子に使う木型で、阿波や讃岐の郷土名産品「和三盆糖」もこのような木型に詰めて成型されます。
ちなみに、木型は一つ一つが職人さんの手作りで、今は作り手が数人というほどに少なくなっています。その一人の人間国宝の方は香川にいらっしゃいます!(和三盆の木型押し体験もできるよ!)
和菓子店ではオーダーメイドの木型を代々受け継ぎ、大切に使われていきます。
↓こちらは焼き印。火で温めて、じゅっと印を入れるのに使ったり、ワンポイントになる大事な飾りつけです。お店のロゴマークや季節が一目でわかるものが多いです。
どら焼きの皮に押されていたり、薯蕷饅頭に注目してみてくださいね(・o・)
季節の和菓子の展示は見入ってしまいました!芸術と職人の世界なので深い。
各地の銘菓・名産品のブース。(神奈川県は菓子博不参加なので神奈川を除く←なんてこった)
地方のPRにもなって行きたくなるんですよね。個人的には北陸のお菓子が好きで、富山の白海老せんべい、石川の紙風船、福井の羽二重餅、とっても美味しいのだ、、切実に北陸のお友達が欲しい。
↑富山ブース
↓石川ブース
↓我らが香川ブース 和三盆だよ!!
地域によって特色が出る銘菓。ルーツを知れば知るほど楽しいものです。
この菓子博で、〇〇賞と賞をもらうとお土産が売れること間違いなしなので、地方菓子メーカーの頑張りどころなのです。
例えば全国菓子博覧会名誉会長賞、とか全国菓子博覧会内閣総理大臣賞、とつくと誰しも「あ、これ絶対美味しいやつ!」って思うことでしょう??ね。
私の趣味の一つ、全国の銘菓研究も絶賛実施中です!
ここからは一大勝負をかける和菓子の工芸菓子の展示!!!
私も専門の卒業制作でなんか作ったけど本来の工芸作品はこういうもんなんだと思い知らされた展示ばかりでした。もうすごすぎて言葉が出ません(p_-)
作り方や工程が自分には分かるので、尊敬の一言に尽きます。
各地方の和菓子店から出品されます。題材は花鳥が多いです。
藤、山吹、牡丹、菖蒲、紅葉、これらが一同に咲くことはないけど、ものすごく豪華。
香川二六会は四季を盆栽のようにコンパクトに仕上げていて可愛く・綺麗でした。
(高松市鬼無町は盆栽の産地。)
↓寒椿が見事で、砂糖で表現している葉に残る雪と、白い氷砂糖をそのまま生かして魅せるのが素敵な発想だと思いました!
氷砂糖、そのまま食べてもおいしいよ。
屋内のパビリオンは落ち着いて見ることができて、非常に楽しめました。人に解説する余裕もありましたが自粛!!(菓子に詳しいボランティア隊でもなんでもないからね)
ヤマザキのブースで、菓子博オリジナルのランチパック試供品「伊勢茶入りクリームつぶあん もちいり」を貰って大満足!いい思い出のできた菓子博でした。
そういえば紹介していなかったことが一点。全国の銘菓が買える販売ブースがあります。ここは入るのに二時間待ちという行列ができており、並ぶのが苦手な県民性ゆえ並びませんでした。。。本心は、三重に来て全国の銘菓を買うのもおかしいなと思い、現地のものは現地で買って散財しよう!と誓ったのでした。(そのためには働かなければ)
というわけで、お土産無し!!(赤福なら京都で買える件)
冷めててすみません~(^o^)
おまけ✨✧✽
菓子でお伊勢参りをミニチュアにした最大工芸菓子のすみっこ、伊勢湾に隠れていた、いせわんこさん。見つけたらラッキー的なこういう職人の遊び心、好きだなぁ。
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