2017年3月28日火曜日

谷博士の 春の座学講座


おなじみ、生物・環境科学博士の谷先生の講習会。今回はまだ桜が咲いてないので座学です。谷先生に関しては1月のフィールドワークの回を参照くださいませ。

今回は季節もいいので、お写真をたくさん載せます(・o・)

講習が終わって、鹿サポの方たちと、お外でお昼ピクニックしましょうということになり、東大寺夢風ひろばの奈良の物産品を売っているお店で、炊き込みご飯おにぎりやら古都華(苺の品種です)などを買って、奈良公園内の片岡梅林でレッツお花見!!


我ら鹿サポ組はかわいい鹿ちゃんズに目がないので、ついつい1年目の子鹿ちゃんにはどんぐりをあげてしまうのでした。
あ!左端に映っている首に何かぶら下げている子は、奈良県が調査中の鹿で、GPSで行動範囲や生態を知るのに選べれし3頭なのです。(奈良公園にいる野生鹿1700頭のうち3頭なのです。)
去年生まれた子鹿たち。初めての冬を乗り越え、そろそろ美味しい新芽が食べられる時期到来ですね。とにかく冬、自然界では餌がないので、蓄えたどんぐりをあげると喜びます。
しかしあくまでも、奈良公園の鹿は飼っているものではなく野生動物なので、保護以外の余計な馴れ合いはあってはならないので、観光客に勘違いされないようにしなければならないのが大変なところです。。。(動物園じゃないのよってこと)

さて、奈良公園内で、梅が集中するスポット、片岡梅林。
国立博物館の南側・飛火野の道路挟んで西側・荒池の北側に位置します。

色とりどりの梅の花がたくさん。
そこのベンチの斜面にしよう!とベテランさんたちが進んでいる、うしろっ、うしろっ!!鹿ってついていく習性があるんですね。あんたらにはさっきどんぐりあげたから、もうないよっ

平和にピクニックを済ませ、鹿パトロールを兼ね、歩きます。
奈良公園の木々、梅の木に苔や何らかの植物が生えているのがみられますが、これ、↓
自然環境が良いところでしか生えないんですね。
大阪の都市部ではあまりないそうですが、京都・奈良ではよく見かけます。香川でももちろんよくありますね。
こういうのを、環境指標というそうで。理科の時間にやったような。。。
というのを、谷先生は再度教えてくださいます。

↓鹿が梅の木をかじってしまわないように金網をかけています。
みんな梅の花ばっかり見てたらこの子も一緒に見てました!!


こちらは、東大寺裏の桜の密かなスポットです。誰にも言いたくないとかで、地元住民はお花見鉄板の場所だそう。でも最近はネットで発信が早いので、外国人に人気だそうですよ。
そりゃ奈良県の県花市花は奈良八重桜であり、吉野の千本桜を見に全国から人が集まるぐらいですから、大和の桜をどんどんPRしてほしいもんなんですが。。。

そうそう、この時期、鹿の角の菊座が落ちる頃なので、菊座を拾われた方は劇的ラッキーです!!2万ぐらいの価値です。(ヤフオクとかで売らないでね)
奈良の鹿は人間との共生のため、11月の伝統行事・角切りで、雄鹿の角を切り落とします。角は人間でいう爪みたいなもんなので、3月あたりに、落ちて生え変わります。角きりがあるので、大きな角がそのまま落ちているということは無いですが、頭部に残った角の一部(菊座)は落ち、新しい角が生えてきます。
痒そうにしていたら、そろそろ落ちるサインです。

ちなみに、落ちたらこうなります。
外皮が爪と同じカルシウム質ですが内側には血が通っています。落ちたらカサブタのようなものができるので、痛そうですが、大丈夫です。が、くれぐれも触らないように気を付けてくださいね。


谷先生 本日の授業!

毎回同じような話ではありますが、生態系のおはなしと、
菌の話と花粉の話、あと奈良県の愚痴についてでした。
↑とくにここ、最後のページのメモ!!!
奈良県民じゃなくても薄々分かっていますが、今の奈良県ではもうダメです。
唯一奈良だけ公務員が試験制ではないとか、専門家はたくさんいても総合的に自然環境を監視できる指揮がいないとか、見た目綺麗だけで未来の自然環境を見据えていないとか、予算の使い方、今使われていないホールや施設、春日大社東大寺興福寺の未だに見える確執、、、誰も何も言わないけど違和感しかない奈良県の行政、谷先生は何十年も前から意見しているそうですが、時が経ってから「谷先生の言われる通り、枯れました、木が死にました」など結果が返ってきているそうです。破壊は一瞬ですが元に戻すのに100年かかります。県にとっても大きなお金が動くので、保守的になってしまうのかもしれませんが、予算を組んで谷プロジェクトが早く始動してほしいものです。

と、奈良県の行政を全面否定してしまいましたが、大和うましうるわし奈良です。
1300年前、阿倍仲麻呂が、あおによし~と詠ったように、幸い良いところは消え失せてはいませんよ。

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