(我ながら良さげなキャッチフレーズに仕上がったぞ!)
京都の東山・嵐山花灯路は株式会社ロームのLED電球で演出されていますが、奈良の夏の燈花会(とうかえ、と読みます)は全てスタッフとボランティアさんが開催期間の毎日、時間になったら、一つ一つ手で灯りを灯してゆきます。
逆に開催時間が終わると一つ一つ消してゆくという、なんともアナログな方式で実行されています。しかしその手作業が、電球ではない蝋燭の火こそが、今と昔も変わらず、心安らぐ夜の灯となっているのではないでしょうか。
(ちなみに、冬に開催される瑠璃絵はLED電球。)
なら燈花会は8月5日から14日までの9日間のイベントで、今年は台風のため一日だけ中止になりましたが、この時期に楽しめるイベントです。歴史のある行事なのかな、と思わせますが、始まったのはわりと最近で、奈良を盛り上げるために地元の有志とボランティアがメインになって始まりました。瑠璃絵も同じくです。
そもそも春日大社・東大寺には火の行事が伝統的に引き継がれており、それを知ってもらうというのもコンセプトになっていると思います。
他府県民が言うのもアレなんですが、奈良はPRがあまり上手ではないので、もっとここをPRしないと!!というツッコミどころはたくさんあるのですが、、、。せめてパンフレットやポスターに表示しないと、ただの似合わないイルミネーション行事になってしまうだけではないですか。というわけで私はガンガン伝えているつもりです。
この燈花会、各会場ごとにこれ!という見て欲しいメイン的なものがあり、私の個人的なお気に入りは、『浅茅ヶ原会場』の竹細工オブジェです。他は平面に広がるだけですが、ここは、立体です!!ここポイント。
それから、これは一体何の建物なのか。奈良国立博物館?いえいえ違います。『仏教美術研究センター』です。和風と洋風、オリエント調の混じった素敵な建造物なのですが、特別公開を除き普段は一般公開していないのが残念なところです。
歴史的価値のある建造物なので、通過する際はぜひ、足を止めてよく見て下さいね。
燈花会会期中は毎日文字が変わります!『浮雲園地』に設置。
『浮雲園地』『春日野園地』に並ぶ燈花会カップ。これらすべてのカップはボランティアさんの手洗いです。ちなみに、~園地と付くのは奈良公園の中で県が所有している土地で、『飛火野』は春日大社の敷地(境内)になります。巨大寺社が並ぶと線引きも大変ですね。
東大寺大仏殿(だいぶつでん)は、お身ぬぐいのあと14、15日は無料拝観に!すすす、すごい人です!
東大寺南大門。国宝です。普段、ここを通るまでは無料で、大仏殿からは拝観料が必要です。
歴史の教科書でお馴染み、 南大門の左右両側にいるのは金剛力士像。素朴で力強い鎌倉文化を象徴する作品です。運慶・快慶父子の代表作です。
めちゃでかい。見慣れてるとふつうだと思っていたけど、さすがに他の寺にこんな大きさのはなかなかないですね。
これが噂の大仏殿。↓でーんでーん!お顔の窓がオープンしているのがお分かりでしょうか。ちょうどお顔が見える位置に窓が造られており、決まった日に開くそうです。
大仏がでかいのと、もちろんこの建物も大きくて、圧巻です。
大仏さん、下からかなり見上げる感じです。古きものですが、ちゃんとお掃除されていて、ぴかぴかです。この間大掃除されてましたもんね。(お身ぬぐいという行事)
小学校の修学旅行で、柱の四角い穴を通過できるかやったような記憶が。小学生くらいの小さな身なりなら通れるサイズですが、大人は無理そうな穴でした。あんなんよくくぐったもんだわ。
個人的に、大仏の裏側にあった、東大寺の模型とか昔の屋根の瓦とか修復関連・資料関連のものが見ていて楽しかったです。修学旅行で東大寺に来ても、学生さんはこういうのほとんど見てないと思います、せっかく生を見ているのだからこれを見ずに何しに来た!?と思いますが、大抵重要なことは大人になってから気づく、、、そんなもんです。
ライトアップも相まって、なんだか竜宮城みたいです。
ちなみに、ライトアッププロムナードは燈花会期間に関係なく、9月半ばまでやっています。燈花会が終わっても興福寺の五重の塔や国立博物館、仏教美術研究センターは明るくライトアップされていますよ。
燈花会メイン会場から少し離れたJR奈良駅でも毎日日替わりで燈花会カップがJR職員さんによって並べられ、火が灯されます。
そもそも奈良駅にこんなにたくさんJR職員さんいたっけ??という数の職員さんが旧駅舎前広場で作業をされているのですが、業務というよりは楽しそうな感じで、高校の文化祭的な雰囲気を感じてしまいました。(笑)
楽しそう。
以上、燈花会の紹介でした。